■ビジネスコンサルティングの要

広報・CSRコンサルティングを始めて約1年が経ちました。今のところ、「何をやっているの?」という質問が一番多いですが、「広報」について、「CSR」についてのご相談も増えてきました。 私はコミュニケーションが専門なので、現在お悩みの業務で、コミュニケーションの改善によって何ができるか、という話し合いが多いのですが、もしかすると「コンサルティング」の一番の価値は「面談」にあるのかもしれない、と思うようになりました。

 

ご相談を受ける先は、大企業であっても少人数部署、あるいは小さい団体の方が多いです。「今のやり方ではうまくいかない」という課題意識はありますが、「では、どうすれば良いのか?」と考えても、自分のケースが特殊すぎて、参考事例が無いというお悩みが多いのです。それに対して面談で「こういうやり方はどうですか?」「過去行った改革のどこが問題でしたか?」「特殊な組織の中で、一番の課題は何でしょう?」いろいろ聞いていくと、ふと「〇〇ならできるかもしれない」「今の自分の組織の課題は実はこれかもしれない」と、クライアントから答えがぽろっと出てくるのです。

もちろん、一度には解決せず、施策を考え、少しずつ実行し、効果を見ていく地道な作業が続きますが、その突破口はクライアント自らが見つけ出します。(そうでないと、その後の実行が続かないですね。人間、やはり自分で見つけて納得できたことは長続きしますから。。。笑)

私はこれまで、コンサルティングは「施策の実行ノウハウを持っていること」と思っていましたが、実際の価値は、「面談によって、相手の課題意識と解決策を引き出すこと」かと思うようになってきました。実行ノウハウは必要ですが、それだけでは人は動けない。結局、「専門性を持った第3者」が「本人の声を引き出す」ことが必要なのだと感じています。

自分が企業で管理職をしていた頃、こういう形の相談相手が社外にいたら、精神的に楽だったろうなあ、と思います。専門的な知識を得たり、深めるセミナーには沢山行きましたが、自分と違った専門性を持ち、冷静に意見交換ができる相手との面談は、もしあれば、本当に助かっただろうと思います。

 

今は、逆の立場で、そういう困りごとを抱えた人に面談によって「自分では気づけない何か」を引き出し、共に成功体験を積むことができたら、と思っています。